aphanisis

日々のメモ

すべてが美しい

 

 

 

ボクはいま屋根で聲明を聴きながら煙草をのんでいる。

 

f:id:s-f-d-dali:20180907015632j:plain

 

風が心地よい。庭の梅の枝がゆったりと揺らめいている。偶さか足許に梅の葉が風にちぎれてやってくる。遠くの高速道路を橙色の点が右から左へ左から右へ走っている。

 

 

煙草を吸う頻度はせいぜい2週間に一度。この決まりの意味は、喫煙時にトランス状態になるためである。脳をニコチンに不慣れにしておくことで、久しぶりに吸ったときニコチンが脳を擽る。だんだん気分がぼうとしてくるのだ。

 

 

聲明の神秘的な音階、巧妙な旋律構造、執拗なオスティナートは、ある種のゲシュタルト崩壊を引き起こす。

これらの要素がニコチンの脳への震動効果を強めてくれる。

もしかしたら宗教的儀式で麻薬をやってる感覚ってこんな風なのかもしれない。

 

 

小雨がぱらついてきた。画面についた雫が淡い立体的な光を作っている。

 

 

すべてが美しい。

動かない雲も雨の冷たさもひいやりした風も揺れる梅の木も。

曇天にむかう煙も燻る赤い火も濡れた屋根も。

 

 

すべてが美しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あーあ、死にたいなあ。